5 院内感染のリスクとその対策!

5院内感染のリスクとその対策!

歯医者さんの水に関して思いもよらぬリスクがあることを、お分かりいただけましたでしょうか?
リスクがある以上、医療に携わる歯医者さんとしては、そのまま放置するわけにはいきません。

では、どのような対策があるのでしょうか?
「エピオス エコシスエム」というシステムがあります。
どんなシステムか?というと「POICウォーター」(除菌水)を、歯医者さんの中で使う水すべてに使うシステムです。
(「POICウォーター」とは、水と塩を混ぜて電気分解した、薬品を全く使用しない「除菌水」です)

このシステムを使って「きれいな水で治療しよう!!」と頑張っている歯医者さんたちが日本全国にいます。

そのシステムを実際に使っている歯医者さんにインタビューしました。
論より証拠、現場での手ごたえを伺ってみました。

にじいろ歯科クリニック 長濱 英嗣 院長

にじいろ歯科クリニック
(千葉県流山市)
長濱 英嗣(ながはま えいじ)院長

にじいろ歯科クリニックホームページへ

小梅ちゃん
実際に「エピオス エコシスエム」を導入している歯医者さんとして、導入までの経緯についてですが、去年(2017)5月の開業の前から、「POICウォーター」の循環システムはご存知でしたか?

長濱 英嗣 院長
はい、先輩の歯医者さんに聞いて知っていました。
いろいろなシステムがある中で、どれが一番いいのか?を使っている先生に聞いて「これいいよ」って聞いたのが「エピオス エコシスエム」です。
「抜歯したときに、腫れなくなるよ」ということを先輩に聞きました。

小梅ちゃん
抜歯と水って関係あるのですか??

長濱 英嗣 院長
実は僕も、抜歯後の「腫れ」って、テクニック、抜歯技術の差が大きいんじゃないかと思っていたのです。
けれど、いざこのエコシステムを入れてみると、腫れなかったりとか、痛みがなかったとか、「痛み止め飲まなくても済みました」なんて患者さんも多いのです。
なので、「POICウォーター」の影響は大きいんじゃないかなと思っています。

小梅ちゃん
開業の前から決めていたとのことですが、患者さんの環境を第一優先として、ですね?

長濱 英嗣 院長
そうですね。
患者さんの治療環境ももちろんですが、実は「スタッフの為」も大きいです。
当院で働くスタッフがキレイな水を使う医院で働く環境を作りたかったという理由もあります。

小梅ちゃん
スタッフのところ、もうちょっと詳しく教えてほしいです。
そういえば、受付横にある噴霧器で噴霧されているのも「POICウォーター」ですか?

受付横にある噴霧器
※にじいろ歯科ホームページより
https://nagareyama-haisha.com/access/

長濱 英嗣 院長
そうですね。
日々「POICウォーター」を噴霧して、院内の空気中に舞うチリやゴミ、細菌やウィルスなどを落とす、そして除菌して常に院内は空気はきれいな環境を保っている状態にしています。
院内感染の予防ですね。
細菌は目に見えないものなので、特に怖いですよね・・・。
今後は、治療で使う器具もPOICウォーターで洗浄したいな、と思っています。

小梅ちゃん
患者さんに伝わるか?伝わらないか?も大事ですが、先生がそういう院内作りをしたいという考えがベースにあったということですね。これが社会的に必要だと考えますか?

長濱 英嗣 院長
正直、どこまで設備投資をするか?それなりにお金がかかるのですべての医院さんで導入って言うのはなかなか難しいと思います。
でも、やればリスクは確実に下がるので、導入した方がいいのは当然です。
努力している医院としてない医院とでは、将来差別化されてくるという感じはしますね。

小梅ちゃん
使い始めて1年経って、先日POIC研究会の検査がありましたよね?結果、細菌が0だった訳ですが、本当に細菌「ゼロ」なんですよね?それって、本当に厳しくないですか?
しかも、続けなきゃならないのでプレッシャーじゃないですか?

長濱 英嗣 院長
そうですね、確かに。
でも、こちら(院内で働く全員)の安心にも繋がっているんです。
本当に(細菌が)出ていないのかどうなのか?は、僕らも分からないので検査してもらうことで
「実際に細菌ゼロだった」
「キレイな水を使っている」
ということをスタッフも胸を張って言えるので、そのためには必要な事かなと思います。
実はこれは大きいのです。
スタッフが安心して、そして、自信を持てる治療環境じゃなければ、患者さんに安心は伝わらないはずなんです!

小梅ちゃん
最後に、患者さんにメッセージをお願いします。

長濱 英嗣 院長
今、院内感染のリスクを国も考え始めていて、治療器具を滅菌しているのかどうか?などの基準を「歯科外来診療環境体制加算」という仕組みでフォローするようになりました。
でも、ユニット(治療するときに座る椅子とその脇の治療システム一式)から出る水の安全は歯科では絶対に外せないものです。
そこを考えないでいくら滅菌しても、水の中から細菌が出てきてしまったらそれまでです。
患者さんにとって自分の体にかかわることなので、そういったところはいろいろ調べてもらえればと思います。
 
こちらとしても今後も当院へ通院される患者様みなさまに細かく情報提供をしていこうと思っているので、どんどん聞いていただければと思います。

(インタビュー:2018/4/11)