POIC WORKSHOP Vol.1

POIC WORKSHOP VOL.1

歯科治療水安全認定施設・歯科医院/ドクター紹介

なかい歯科クリニック 院長 

中井巳智代

院内感染対策システムで実現する最新歯科治療

光と水のサイエンスPOIC治療長期臨床追跡

なかい歯科クリニック 院長 中井巳智代

デンタルDr. 最前線

患者さんのことを一番に考えたら
ポイックシステムにたどり着きました。

なかい歯科クリニック 院長

中井巳智代

日本歯科大学を卒業後、先進の施設による確実な診断のもの、患者さん一人ひとりと十分なカウンセリングを行い、納得のいくまで治療説明をさせて頂きます。そして先進の設備による確実な診断のもと、患者さんのニーズに合ったプランを立て、経験豊富な専門スタッフによるクオリティの高い治療、痛みのない治療を実践しています。

「削って、詰める」はもうごめんです。

 私が歯科医師になった頃は、まだまだ保存修復MI(minimalinterention:ミニマルインターベンション)の考え方は浸透していなかったので、当たり前のように「はい虫歯になりました。削って被せます」という時代でしたが、そうした補綴法では、そのうち歯がどんどんダメになっていくということが分かってきたんですね。
治療法も日進月歩です。
私たちくらいの年代やそれより上の年代は銀歯が多いですよね。
海外の学会へ行くと、歯の治療痕を見れば日本人か韓国人、中国人かすぐ分かると言います。
美容大国の韓国人は真っ白な歯、歯がないままほっておくのが中国人、銀歯がいっぱい入っているのが日本人(笑)。
予防先進国の北欧は1990年代から国を上げて予防に取り組んでいますが、歯科治療においては後進国といわれてきた日本もようやく追いついてきたといえるかもしれません。
治療型の時代は終わりを告げ、これからの歯科治療は予防が主流にならなければいけないと思います。
それには課題もあります。
患者さんに予防治療の大切さやメンテナンスの継続をしていただかないといけない。
現行の国民皆保険制度は患者さんにとって、とてもありがたいシステムですが保険治療の限界というものがあります。
それを最大限に利用しつつより良いかたちの治療を提供するかです。
どうすれば良いかたちで歯を残せるのか理解していただかなければ、患者さんもついてきてくれないですしね。

院内感染の対策を考えるとエコシステッムは外せない

 開業した20数年前は治療を繰り返し繰り返し行うサイクルを断ち切れないでいました。
歯の組織は表面のエナメル質、象牙質、歯髄など歯の心臓部はひとたび組織を侵せば、そこはもう再生しないんです。歯の組織をなるべく侵さないようにすれば、エナメル質は神様が与えてくれた強靭なバリアです。
細菌に対する抵抗力もあり、体の中の一番固い組織ですからね。
補綴では患者さんの口腔内の健康に寄与できないという思いに行き着きました。
院内感染の対策は以前から非常に懸念するところでしたし、ここが開業してから15年くらい経ってユニットも古くなってきたこともあり、そんなタイミングの時に診療ユニット内の水が細菌に汚染されている実態を聞き愕然としました。
「ポイックエコシステム」は外せませんよね。
感染対策も勿論ですが、私は歯周病の治療にも精励してきましたので、画期的なペリオの治療が出来るストリーク(レーザー)の話も聞き、やってみたいと思ったのが動機となりました。

メディカルトリートメントモデルチェックリスト(成人)

予防型医院を構築することが目標

 そこで予防管理の医院を築こうと思ったんです。
「これからは予防だよ」と声高に言ってみても予防管理型の医院を築くということは、今までの医院の仕組みをガラッと変えないといけないですから英断が必要なんです。
いろいろな予防セミナーに出かけては、あれこれ模索を繰り返し、やっぱり避けて通れないのは、メンテナンスの仕組みと徹底した感染の予防でした。

POICオフィスプレミアム( FMD)メンテナンス管理(長期安定した予後の確立)

 
1歯周病治療における大幅な時間の短縮

2短時間での細菌糞の破壊によるfuil mouth disinfection(FMD)の実現化

3抗菌薬による副作用を出来る限り避ける

4早期における歯周組織の再生

5NK細胞の活性率の向上に伴う免疫力アップ

STEP 1
STEP 1レーザー(チタン乳液を併用)を照射して鈍麻(施術部位の感覚・知覚を鈍化させる)ながら歯質強化を図る。
STEP 2
STEP 2高濃度次亜塩素酸水(46℃)で歯周ポケット内の洗浄と超音波スケーラーで歯肉縁上の歯石除去、同時に口腔内の細菌を瞬間殺菌する。
STEP 3
STEP 3歯根面についた歯石を専門器具を用いて徹底的にルートブレニングを行う。
STEP 4
STEP 4歯面に超微細なパウダーをハンディジェットで吹き付け、頑固なステインやバイオフィルム、歯間にこびり付いた着色を飛ばす。
STEP 5
STEP 5歯機械的歯面清掃で歯面をなめらかにし、プラークの付きにくい歯面にし同時にエナメル質の強化も図ります。終了後、再度歯周ポケット内の清掃・殺菌を行う。
STEP 6
STEP 6歯面にトレー法によるフッ素塗布を行う。イオン導入によりよりフッ素を取り込みやすくしエナメル質の再石灰化を促進し、虫歯になりにくい歯にする。
STEP 7
STEP 7レーザービームを照射し、歯肉・口腔内の血液を活性化し歯周組織の治療促進と低下した免疫力の回復、疼痛除去・疲労回復をする。
STEP 8
STEP 8すべての施術の最後に、ホットタオルで長時間の施術で疲労した首回り、お口回りを軽くマッサージ。少しの間休息していただく。
CLINIC REPORT

永続的なメンテナンスで過剰な治療サイクルを止める

 熊谷崇先生のオーラルフィジシャンコースを受講したのもそのひとつです。
うちの衛生士2名と一緒に山形県酒田市まで通いました。
オーラルフィジシャンというのは、きちんと口腔内の感染症を取り除いて包括的な治療をし、永続的なメンテナンスをすることによってDMFT:患者さんの歯を失くしていく過剰な治療のサイクルを止め、治療ではなくメンテナンスの継続によって、8020といわれる目標に近づけるということです。
医科でも同じことが言えます。
昔はお腹を開けてするオペも、今は体にやさしい内視鏡手術によってより体に負担をかけない結果、即日退院とかがあるわけでしょ。
回復力が全然違ったりしますし、予防検診に通うことでひどくなることを防げるということ。
それと同じですよね。
そのサイクルを整えるっていう意味でもMIの治療、ミニマル・インターベーションと言いますが、なるべく侵略をしないと考えたインプラント。
私はそういう認識でインプラントを揚げています。
それはオプション治療の選択のひとつであって「なるべく侵さない・なるべく治療を多くしない・基本、自分の歯を残してあげる」ということを第一に考え、その先の治療としてインプラント治療をと考えています。

同じ方向性を共有するチーム医療を目指して

 もうひとつ重要なのは予防管理の仕組みづくりです。
歯科医療の質も重要ですが、仕事のやりがい、価値がはっきりとしたものでないといけないし、大げさに聞こえますが、予防歯科医療には哲学が必要なのです。
歯科医も衛生士も助手も受付もスタッフ全員が同じ方向性を共有できていないと予防型医療はできません。
当医院のスタッフの人数や環境、ユニット数とかを落とし込んで独自のMTMマニアル(3p資料1)を作っています。パタン化したものですが、全員で治療の流れを把握しています。

1 発症前のリスク評価(病気になる前に予測してリスクに対してアプローチする)

2 治療が必要であれば最小の侵襲の治療(ミニマルインターベーションの考え方に乗っ取った治療)

3 継続的なメンテナンスの三本です。

当初初診で検査をしてお口の中の写真を撮って、レントゲンを撮って模型をとったり唾液検査をしたり…、「そんなことしてくれなくていいよ。とりあえずそこを詰めちゃって」と言われたことも、検査を拒否されたこともありました。
それはそれで対応してきましたが、そこでめげちゃ駄目ですよね。
硬い信念を持って、その患者さんに利益をもたらすことを私たちはしているんだという信念を持たないといけない。
最終的に誰が一番困るか、患者さん自身が知識を得ることによって、より良いかたちで治療を受けられることに繋がるのだと信念を持っています。

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MTMは、検査によって得られた初期のリスク評価から、一人一人の患者さんに合わせた予防プログラムを立案し、徹底した歯周病初期治療から、最小侵襲の虫歯治療まで、定期的なメンテナンスに至るまでの治療の流れです。

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歯周組織検査後、プラークや歯石の付着量が多い場合や歯周組織が強い炎症状態を呈し、痛みの強い場合などは術前処置として服薬による炎症のコントロールやプラークコントロール、歯肉縁上歯石の除去などを行います。
これは、POICオフィスプレミアムにおいて全顎のSC・SRPを行うにあたり、菌血症を防いだり、また施術中に容易にレーザーによる鈍麻効果が得られやすい、安定した予後を得やすいなどの効果があります。

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インプラント手術をより安全に行うために歯利用CTを導入。
CT画像からコンピューターでインプラント手術をシミュレーションする専用ソフトを使用しています。
CT画像データから立体模型を作成し、その場で技工士が手により細かな調整をします。
3Dプリンターの導入により、患者さん一人ひとりの等身大の模型で説明できるようになりました。

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ビジュアル的に見えるため、インプラント治療にはかなり役立ちそうです。
また患者さんもレントゲンで説明されるより、より理解して頂くことが可能になります。

こどもの森クリニック

こどもの目線に立った歯科医療を

「こどもの森デンタルケア」は、単に虫歯の治療に通うところではありません。
徹底した「予防」と「管理」により虫歯を発症前に防ぐ努力と、必要最小限の最新、最良の治療により、子どもたちの大切な歯を健康なまま、大人の歯へと成長させることを目標としています。
もうひとつは「自分の健康は自分で守ること」を小さいころから学び、自分の意思で積極的に治療に励み、予防に取り組んでいける人に成長していけるよう、音楽やダンス、手遊び、読み聞かせなどを通して「教育活動」をしています。大人も嫌がる歯科治療を最後まで自分の力でやり遂げる「達成感」を味わった子どもたちが、一生自分の歯で健康に過ごす大人に成長してくれることが願いです。

こどもの森クリニック

診療台周辺は子ども目線になっていて、おっかなそうな機器は見当たりません。

こどもの森クリニック

保育士も待機しています。

光と水のサイエンスPOIC治療長期臨床追跡

歯科恐怖症の広汎性慢性中等度歯周病 ケース1

初診時:2009年8月27日 患者:45歳 女性

主訴:右下の歯が痛む・歯肉から出血が見られる

口腔内所見:歯科治療に関しての不安感・恐怖心が強く、歯科医院に来院するのは20年ぶり。全顎的に多数の歯石沈着と歯肉の主張を認める。

全身既往歴:特になし

喫煙歴:なし

治療に対する希望:右奥歯の痛みだけとって欲しい。長期の通院を望まない。痛い治療はしたくない。

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リアルタイムPCR法による菌の特定(初診)
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リアルタイムPCR法による菌の特定(再評価2010年8月26日)
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口腔内所見・ケース1

広汎性慢性中等度歯周病炎の女性、45歳。右下の歯が痛み、歯肉から出血が見られた。プラークコントロールは不良で、ブラッシングは1日2回、朝食後と夕食後に約3分ほど行う程度だった。歯ブラシ以外の補助的清掃器具は使用しておらず、特に歯列不正部位にプラークの付着が多い。
全顎的に歯肉の発赤・腫脹があり、12・11間は歯肉肥大が顕著で、プロービング値は平均的に4㎜以上、48.7%の部位で4〜6㎜であった。
出血・排膿とともに強い口臭、歯肉縁上・縁下に多量の歯石沈着が認められた。X線診査においては水平型骨吸収と部分的に垂直型骨吸収が認められた。
*プロービング時の出血:62%

● POICオフィスプレミアム治療計画

 
POICオフィスプレミアムでの全顎的除菌治療及びSC・SRP
ホームケア指導とPOIC治療後のフォローアップ
カリエス処置及び不適合補綴物のやりかえ
再評価
メンテナンス

再感染・後戻りへの対応としてPOICメンテナンスの重要性を説明する。歯科恐怖症の患者やメンテナンスが困難と思われる口腔内でも良好な予後が確立できる。

短期集中型を主訴に来院した広汎性慢性中等度歯周病 ケース2

 
初診時:2010年10月26日 患者:35歳 女性
主訴:前歯の歯並びが気になる。うまく磨けない。歯肉から出血がひどい。親知らずが虫歯?
口腔内所見:全顎的に多数の歯石沈着と歯肉の腫脹を認める。強い口臭と辺縁歯肉からの出血が認められる。
全身既往歴:特になし
喫煙歴:なし
治療に対する希望:仕事が忙しく頻回に通えないが歯周病や虫歯を治したい。歯並びがきになる。

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口腔内所見・ケース2

プラークコントロールは不良。ブラッシングは1日2回、起床後と就寝前に電動歯ブラシで行っていた。歯ブラシ以外の補助的清掃器具は使用していない。特に上顎前歯部と上下8番に多量のプラークが付着。全顎的に歯肉の発赤・腫腫があり、出血とともに強い口臭、歯肉縁上・縁下に多量の歯石沈着が認められた。X線診査においては水平型骨吸収が認められた。
*プロービング時の出血:88.9%

● POICオフィスプレミアム治療計画

 
転移歯の抜歯と術前スケーリング
POICオフィスプレミアムでの全顎的除菌治療及びSC・SRP
矯正治療
カリエス処置及び不適合補綴物のやりかえ
再評価
メンテナンス
短期間の治療を求める患者には、治療の効率化が図れるので患者満足度が非常に高い。

再感染・後戻りへの対応としてPOICメンテナンスの重要性を説明する。歯科恐怖症の患者やメンテナンスが困難と思われる口腔内でも良好な予後が確立できる。

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POIC Topics

いつ社会問題化するかわからない

歯科診療ユニット内 汚染を食い止める

 最近の歯科医院に対する患者様の評価は厳しいものがあり、医療技術は元よりその前段階の医療安全についても高い関心を寄せるようになりました。
 多くの歯科診療ユニット内を流れる水は想像を絶する汚染が進んでおり、もしこの事実がマスコミに流れ、インターネットを通じて情報が拡がった場合、歯科医療業界が窮地に立たされるのは火を見るより明らかです。
 一方この事実が歯科医師会雑誌(日本歯科医師会雑誌Vol.61 No.92008-12)にも掲載されたにも関わらず、早急に手を打たねばならないと思っている歯科医師の数も残念ながら多くはありません。また、2015年8月25日付の読売新聞夕刊に下記の記事が掲載されました。
 この現実に直面した時、ゾッとする思いがするのと歯科医院を信頼してくださる患者様方に申し訳ないと感じます。
 POIC®研究会の会員は当たり前の事として、ユニットを流れる水の管理に気を配り、患者様、医療提供者双方の感染予防に努めて頂きたいと重ます。
 そしてもし、マスコミにこのような情報が流れた時でも、しっかり感染予防対策を打ってありますと胸を張って言えるように準備をしておいてください。
 もう一つは専門的口腔ケアを通して、口腔内の感染症と口腔からの合併症の効果的予防方法を基準化する事です。

POIC®(専門的口腔感染症予防)研究家HPより
*法律では水1ccあたり菌が100個以内でないといけません。
*調査:米国CBS(1999)・米国ABC(1999)・東京医科歯科大学(2000)日大の治療水調査(2001)など多数報告。
POIC®研究会認定施設は当会の定めた厳しい「歯科用ユニット治療水の細菌数『0』基準をクリアしています。

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