もくじ
やじま歯科医院 院長
矢島 孝浩 院長
特定非営利活動法人POIC®研究会 理事長
プラズマレーザー研究会 代表理事
水道法では「細菌数は1ccに100個以下」
歯医者さんでは、治療の合間のうがいで水を口に含みます。他にも、歯を削るドリル(歯科用タービン)は回転しながら多くの水を噴射しているのです。そうした場面で使用される治療水は基本的には水道水で、皆さんが治療の際に座る歯科設備を経て口の中に到達します。
水道水は通常「細菌は1ccに100個以下」と、水道法で厳格に定められていすが、そもそも歯医者さんは外科処置を行う場所。治療水に細菌は1つでも存在してはいけません。しかし、現実はそれどころか、多くの歯医者さんで大量の細菌が含まれている治療水が使用されていたのです。
治療水1ccに、細菌7万個弱!
歯医者さんの治療水の実態を知るべく、2009年~2015年にかけて、79の歯科施設、178台の歯科設備が調査されました。すると、歯科設備を通過した後の治療水に含まれる細菌数の平均は、なんと1ccあたり69,291個。平均で7万個弱の細菌が存在したのです。この調査内容は、第58回日本歯科医療管理学会総会・学術大会で論文発表されています。
例えば、排水口の同量の水における細菌数は約10,000個と言われており、どれだけの汚染状態なのかがおわかりいただけるかと思います。
治療水汚染の原因の一つ「サックバック」
なぜこれほどまでに治療水が汚染されているのでしょうか。その一つの原因として、歯科用タービンの「サックバック」があります。タービンは構造上、止める瞬間に少しだけ吸い込むことで、水が垂れないようにしています。そのとき同時に、患者さんの口の中の菌や血液を吸い、それらが設備内に流れ込んでしまうのです。
歯科設備は、非常に複雑な構造をしており、細菌が繁殖しやすい環境とも言えます。特に給水系チューブの内面には、バイオフィルムと呼ばれるネバネバした細菌の集合体が形成されやすく、治療水汚染を深刻化させてしまうのです。
さらにこのチューブがポリウレタン製である場合、水道水の残留塩素と反応してポリオール・アミン類などの発がん性物質を産生してしまいます。この構造がある限り、部品交換や掃除程度ではまさに「焼け石に水」状態です。
日本歯科医師会も認め、全国紙に掲載されています!
2015年8月27日、歯医者さんの治療水汚染問題は、ついに全国紙に掲載されました。ここでも多くの歯医者さんが「対策不十分」と指摘されています。
また、この問題は日本歯科医師会も「日本歯科医師会雑誌VOL.61 NO.9 2008-12」などで認めています。
それでも、未だに多くの歯医者さんが対策を施していないのが現状となっているのです。
アメリカでは実際に感染症が報告されています。
アメリカのカリフォルニア州では、すでに歯科医院の治療水による感染症の事例も報告されています。このこともあり、アメリカの歯科医師会ではHPでDUWL(Dental Unit WaterLines)問題として情報と対策を一般公開しています。今、日本はアメリカと同じ問題が起きても全く不思議ではない状況にあるのです。
院内での飛沫感染リスクも!
タービンを使用して治療を行っている際、勢いよく水が周囲に飛び散っているのを見たことがあると思います。ここには、汚染された治療水による飛沫感染のリスクが潜んでいるのです。これは患者さんはもとより、院内スタッフへの影響がより懸念されます。
さらに、出血をともなう治療がされていた場合、飛沫感染ではエイズ、B型肝炎、C型肝炎、エボラ出血熱など、リスクは著しく上昇すると考えられるのです。
当院は、安心の治療水と安全設備が整った「水のきれいな歯医者さん」です。
当院は、安心・安全な歯科治療水を使用している安全施設認定歯科医院です。また治療前消毒や日常へのホームケアに、口腔の汚れを分解・除菌するPOIC®ウォーターを推奨しています。口腔ケアや歯周病と全身の健康に関しても、わからないこと、知りたいことがありましたら、どうぞお気軽にスタッフまでお問い合せください。
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