やじま歯科医院 院長
矢島孝浩
光と水のサイエンスPOIC治療長期臨床追跡
デンタルDr. 最前線
歯科医師にしか出来ない
医療の提供こそ
歯科医師としての本業
やじま歯科医院 院長
矢島孝浩
日本補綴歯科学会補綴専門医・一般社団法人プラズマレーザー研究会代表理事・NPO法人POIC®研究会副理事長・ケアマネジャー
徹底した院内感染防止することで安心安全な「上流の医療」を提供。この無菌的歯科治療を基盤とした上、低温プラズマレーザー「STREAK-1」を使用することで、麻酔薬、抗生剤を極力抑えることが出来、歯の組織などを痛めることの少ない、歯髄の保存、再生さえ可能とする治療が可能。
住所:山梨県甲斐市西八幡2296-1 電話:055-279-1996
院内で使用するユニット・器具の汚染を徹底的に防止する
私がここで開業して25年になりますが、その頃周りは住宅より畑のほうが多いくらいで、また甲府一帯はバブル時代でもあり好景気でしたね。
この周辺もそれから、新道路開通や住宅化が進み地域自体も随分変わりました。
でも最近、中核企業の移転・撤退の影響もあって小学校は4クラスが3クラスに減ったりと人口は徐々に減少しています。
山梨県は、なかなか厳しい状況にありますね。
地域独特の病気、肝臓の悪い高齢者が多い
ここの土地柄で非常に重要なのが山梨県甲府盆地にあった地方病・日本住血吸虫による肝硬変やC型肝炎の問題を抱えている人も多く、肝臓がんの発生率も非常に高いところだということです。
この地方病の中間宿主であるミヤイリガイの徹底駆除のお陰で1995年に終息宣言が出されましたが、お年寄りの世代では肝臓が悪い人が多いのです。
そうした患者さんに安全に歯科治療を提供するためには、感染症に対して徹底した無菌化が重要です。
因みに私は「山梨がんフォーラム」「山梨たばこ問題研究会」「夢甲斐塾」などの活動を通じて山梨県内で開業している医師・歯科医師・看護師・介護職など医療関係者と連携し「がんと口腔ケアの重要性」「タバコと口腔の関係」などを全国へ発信しています。
エコシステムを導入するきっかけとなった衛生士の不顕性感染(B型感染)
もともと私が治療に際して飛沫感染対策と口腔ケアの重要性を考えたのは、かつて当院で主任衛生士がB型肝の不顕性感染を起こし抗体を作ってしまったことです。
私たち歯科医や衛生士の仕事は、診療中に目に血液が飛ぶだけで肝炎に感染する可能性があり、常に飛沫感染の危険にさらされているということです。
昨年新聞紙上に歯科治療水の汚染問題が取り上げられました。
飛沫感染以前に歯科治療水(治療に使う水)そのものが細菌汚染されているのです。
POIC®研究会ではかなり前よりこの問題に取り組んできました。
もちろん私の医院ではこのような汚染はありません。
実は、親知らずを抜いた後に腫れることの原因は汚染された治療水にあることが多いのです。
どんなに高価な滅菌器具を使用して滅菌しても汚染された治療水を使用したとたんに細菌汚染されるのです。
患者さんへの感染を防ぐと同時にスタッフへの感染も防ぐ
やじま歯科医院では残留塩素濃度補正システム「エピオスエコシステム」を導入しています。
歯科医院では多量の水を使用しますが、その水そのものに殺菌力を与えることが可能な装置です。
通常水道水は有効残留塩素濃度が0.1ppm程度あり、このおかげで日本の水道水は世界一安全で、どこでも水道の水が飲めるのです。
エコシステムはこれを20ppmにまで補正し、殺菌力を上げ、院内で使用する治療水にB型肝炎ウイルス、HIVなどの病原菌を瞬間に除菌してしまう能力を与えています。
もちろん飲用も可能な安全な治療水です。
この水を使用することにより、患者さんのお口の中は瞬時にかつ連続的に除菌され、治りも早く臨床成績が向上します。
ほかの患者さんからの感染も防ぐことが可能です。
また治療水の細菌汚染も起きませんし、歯科ユニットそのものが滅菌され、除菌できる治療器具に変身するのです。
医療従事者は患者さんのお口の中から飛沫する唾液や血液によって常に感染するリスクがあるのですが、エコシステムによって飛沫する水も除菌されているため、患者さんから感染するリスクが大幅に削減されます。
もちろん、患者さんにも医療従事者にも非常に有益な次世代のシステムです。
車椅子で来院された患者さんの劇的な回復力
ある時、久しぶりに来られた患者さんから「歯茎が腫れたから先生なんとかして」と言われました。
それも車椅子も自分で動かせない状態で介助なしでは移動すら困難。
「どうしたの?」って聞いたら「腎臓を悪くし透析を受けていたのですが、いよいよ重度になり歩けなくなった」と。
「分かった。じゃあ治すね」と言ってPOICウォーター(口腔内のたんぱく汚れを分解し嫌気性菌である歯周病菌を次亜塩素酸で死滅させる機能水)で徹底的にイリゲーション(洗浄)、スケーリング(歯石を取り除く)をしました。
もちろん、使用する治療水はエコシステムから供給される除菌力を持った水です。
家に帰ってからも毎日、POICウォーターを使ってもらったのです。
そうすると血色も良くなりどんどん元気になって。
その後POICウォーターを使って2、3回スケーリングする頃には車椅子を自分で押して来院されるようになり、それまで介助なしでユニットに座れなかったのが自分で立って座れるまでに回復してきたのです。
これって、歯科でしかできないことだと思うんですよ。
この方は歯周病もかなり進行していて酷かったのでしょう。
腎臓の悪い人は免疫力が落ちていますから、ただでさえ低下している免疫力を歯周病で消費してしまっていたのです。
歯周病の治療をする事でお口の中の免疫消費がぐんと減れば、その分腎臓とか体のほかのところに免疫力を回せるので、すごく元気になられたのだと思います。
ただお口の中だけを診ているのではなく、患者さんの全身に寄与できる。
これが歯科の実力だと思っています。
歯科医にしか出来ない医療の提供
看護師をしている患者さんで歯茎が腫れたと来院されました。
ところが治療後の治りが良くない。
これちょっとおかしいなと思い医大で血液検査をしてもらうことにしました。
結果は重度の糖尿病であることがわかり即、入院。
看護師さんでさえ気づかないけど歯科に来たことで気づくチャンスがあるということです。
「歯科で血糖値などを測る」そうしたことが必要になってくる時代は確実に来ると思います。
そこで現在当院では、血糖値測定が基準医療となっております。
病巣感染を防ぐポイック研究会の推奨する上流の医療とは
身体の一部分に起きた炎症が原因で免疫系等に異常が起こり、身体の一見無関係な、炎症から離れた部分に病気を起こすことがあります。
これを病巣感染といいます。
歯周病やむし歯、特に神経を取った後などが原因となることも多いのです。
例えばリウマチや掌蹠膿疱症、igA腎症などが知られています。
また糖尿病や心筋梗塞なども歯周病やむし歯が原因となることが分かっています。
ということは歯周病やむし歯、それも神経を取らないといけないような大きいむし歯を予防できれば、様々な病気を未然に防いだり治療できる可能性さえあるのです。
POIC®研究会の推奨する無菌的治療やホームケア、エコシステムによる治療はこのような病巣感染の原因を取り除き予防ができるのです。
むし歯も歯周病も自分自身で予防ができる生活習慣病です。
川の流れにたとえると上流にあたります。
海をきれいにするためには、川の上流をきれいにしますよね。
同じように口腔をきちんと健康にすること。
これがまさにPOIC®研究会の理想とする「上流の医療」なのです。
「上流の医療」の究極は病気にならない体を作ること
むし歯や歯周病もかからなければ、そこから起きる様々な病気を防ぐことができますよね。
また、大きな虫歯になっても歯の神経(歯髄)を取らなくて済んだり、神経の再生を促せるような治療、歯周病菌を除去できる治療ができれば、それこそが「上流の医療」なのです。
この夢の治療を可能にするのが「STREAK-1」レーザーによる治療なのです。
最先端の歯科医療を可能にするストリーク・1
「STREAK-1」(ストリーク・1)はNd-Yagレーザーの一種ですが、通常の半導体などのレーザーは出力が4~10W程度ですが、このレーザーは最大4000Wもあります。
しかも非常にデリケートにコントロールすることができるので痛みもほとんど感じません。
さらにチタン乳液、POICウォーター、エコシステムと併用することで素晴らしい臨床効果が生まれます。
レーザーにはいわゆる「レーザーメス」のように強い出力で切開したり止血などに使用する方法(HLLT;High Level Laser Therapy)と、レーザービームで穏やかに組織を傷つけることなく、痛みを和らげたり組織の再生を促したりする作用(LLLT;Low Level Laser Therapy)が有るのですが、このレーザーはその両方に高出力の特性を生かして素晴らしい臨床作用があるのです。
通常レーザーは熱を発生させるため痛みを感じるのですが、このレーザーは数万分の数秒という非常に短い時間で発振でき、また酸化チタン乳液や空気で組織を冷却できるため痛みを感じさせません。
また、高いエネルギーで瞬時に殺菌し止血もできます。
レーザービームもほかのレーザーよりもはるかに高いエネルギーを組織に照射できるので、痛みを和らげたり組織を再生させる能力が高いのです。
歯周病を完全にしかも短期間で治療でき、大きなむし歯でも神経を取らずに済んだり、神経を再生させることすら可能なのです。
転倒して抜けそうになった歯でも、神経を残したままきれいに治すことも可能なのです。
さらに高いエネルギーを歯の表面に照射することでエナメル質を強くしたり、ミネラル成分を多く取り込めるようになるなど虫歯になりにくい丈夫な歯を作ることができるのです。
歯周病をきちんと、かつ短期間で治療できる。
むし歯になりにくい歯を作る。
神経を取らない治療こそ「STREAK-1」が初めて可能にする「究極の上流の医療」なのです。
今回の症状
ずきずき痛い! しみて食べられない!
今までの方法では神経(歯髄)を残せない深いむし歯です。
STEP 1
STREAK-1レーザーを使用して
神経を麻痺させます(鈍麻作用)。
ずきずきする痛みがどんどん和らいできます。
STEP 2
STREAK-1によって痛みを感じにくくなっているため、削っても痛くありません。 この時に使用するエコシステムから供給される治療水には、細菌は含まれていないことはもちろん殺菌作用があります。
STEP 3
さらにむし歯の中にレーザーを照射します。
この時にPOICウォーターを使用してさらにたんぱく分解除菌をします。
STEP 4
むし歯がきれいに除かれ、さらにレーザーの歯質強化作用により、細菌が侵入しにくい丈夫な歯に強化されています。しみるような刺激も神経に伝わりにくくなっています。
POICのすべてのシステムで細菌は除去され神経(歯髄)は残せました。
STEP 5
一日ですべての処置が終わりました。痛みも全くありません。むし歯の周りの歯質も強化され、むし歯になりにくい歯に生まれ変わりました。麻酔をしていないのですぐに食事もできます。神経を残せただけではなく、神経を取ったことから始まる様々な病気(病巣感染)からも救うことができました。まさに「上流の医療」です。
STEP 6
STREAK-1およびポリリン酸によって強力に強化されたエナメル質の電子顕微鏡像細菌が侵入しにくく、むし歯の原因となる酸に強くなっていることが確認できます。
小西康三先生
POIC Topics
いつ社会問題化するかわからない
歯科診療ユニット内 汚染を食い止める
最近の歯科医院に対する患者様の評価は厳しいものがあり、医療技術は元よりその前段階の医療安全についても高い関心を寄せるようになりました。
多くの歯科診療ユニット内を流れる水は想像を絶する汚染が進んでおり、もしこの事実がマスコミに流れ、インターネットを通じて情報が拡がった場合、歯科医療業界が窮地に立たされるのは火を見るより明らかです。
一方この事実が歯科医師会雑誌(日本歯科医師会雑誌Vol.61 No.92008-12)にも掲載されたにも関わらず、早急に手を打たねばならないと思っている歯科医師の数も残念ながら多くはありません。また、2015年8月25日付の読売新聞夕刊に下記の記事が掲載されました。
この現実に直面した時、ゾッとする思いがするのと歯科医院を信頼してくださる患者様方に申し訳ないと感じます。
POIC®研究会の会員は当たり前の事として、ユニットを流れる水の管理に気を配り、患者様、医療提供者双方の感染予防に努めて頂きたいと思います。
そしてもし、マスコミにこのような情報が流れた時でも、しっかり感染予防対策を打ってありますと胸を張って言えるように準備をしておいてください。
もう一つは専門的口腔ケアを通して、口腔内の感染症と口腔からの合併症の効果的予防方法を基準化する事です。
POIC®(専門的口腔感染症予防)研究家HPより
*法律では水1ccあたり菌が100個以内でないといけません。
*調査:米国CBS(1999)・米国ABC(1999)・東京医科歯科大学(2000)日大の治療水調査(2001)など多数報告。
POIC®研究会認定施設は当会の定めた厳しい「歯科用ユニット治療水の細菌数『0』基準をクリアしています。